3人体制の安定
昨年との単純比較で攻撃面での一番の違いは開幕から森がいること、となるのだろう。昨年はケガで終盤までチームに合流できなかったからだ。穴のない打線づくりには欠かせない存在であり、今季は5~7番打者として勝負強さを発揮した。
実は打撃成績はキャリアハイではないが、74試合とチーム最多のスタメンマスクをかぶり、捕手として飛躍の一年となった。
炭谷や岡田はスタメンマスクは減ったが打撃も悪くなく、3人体制は攻守において成功したといえる。森は外野をしていた年もあったが野手としては捕手に専念するという方針が、本人の攻守のみならず周りの攻守にもいい影響を及ぼしたように見えた。
プロ野球全体において捕手の打撃成績が悪い昨今ではあるが、森はキャッチャーなのに打てるみたいな、その程度の打者にはなってほしくない。この若さで驚きの完成度を誇り、あらゆるコースや球種に対応する天才的なバッター。守備で経験を積めば、打撃成績もまだまだよくなると信じている。